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東宝特撮映画の怪獣対策組織(とうほうとくさつえいがのかいじゅうたいさくそしき)では、東宝製作の特撮映画に登場する怪獣対策を行う組織全般について述べる。

本項では、『ゴジラ』シリーズに登場する組織を中心に解説する。

概説 編集

『ゴジラ』を初めとする東宝怪獣映画群では、もともと怪獣を迎撃する組織が自衛隊以外の名称で登場することも少なくなかった。撮影にあたっては自衛隊の協力を得て実際の兵器の稼働シーンなどが撮影されているほか、東宝特撮映画独自の架空兵器も登場している。

東宝自衛隊 編集

東宝特撮映画に登場する怪獣対策組織全般を指してこのように呼称されることがある。これはファンなどの間で使われるものであるため正式名称ではないものの、この呼称が使用された例としては雑誌『モデルグラフィックス』136号 1996年3月号において「戦え!平成東宝自衛隊」の見出しで特集が組まれたほか、『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』に登場した自衛隊の装備をレジンキャストキットとして商品化した「東宝自衛隊 L作戦セットA」、「同 L作戦セットB」やペーパークラフトの「東宝自衛隊 メーザー殺獣光線車」などがある[1]

ゴジラシリーズに登場した組織 編集

防衛隊 編集

ゴジラ』(1954年)から『メカゴジラの逆襲』までの15作品で、およそ半数に登場する組織。

自衛隊法が発効されたのは第1作『ゴジラ』公開の1954年であり、製作当時はまだ自衛隊が存在しておらず、前身の保安隊だった。そのためにこの名称を使ったとみられ、第1作目では自衛隊ではなく海上保安庁がクレジットされている。以降、1970年代までの東宝SF映画では、日本の軍事組織として防衛隊もしくは防衛軍(後述)という名称で登場することもあった。防衛隊で使用される兵器は、ほとんど実際の自衛隊の装備そのままで、例外は24連装ロケット砲車(通称「ポンポン砲」)程度。架空兵器が登場するのは、主にAサイクル光線車のような必殺兵器や特殊潜航艇さつまのようにストーリー上の必然性がある場合のみに限られる。

自衛隊 編集

空の大怪獣ラドン』『大怪獣バラン』『モスラ』『キングコング対ゴジラ』『海底軍艦』『宇宙大怪獣ドゴラ』『フランケンシュタイン対地底怪獣』『フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ』『キングコングの逆襲』『ゴジラ対ヘドラ』などの作品では、劇中の呼称・脚本の表記・兵器の機体に書かれた文字は「自衛隊」となっている。『ゴジラ』(1984年)以降のシリーズでは、一貫して自衛隊の名称で登場する。

架空兵器の割合は高まっており、メーサー戦車自走高射メーサー砲メーサー戦闘機など主力兵器が軒並み架空兵器に置き換わっている。これらの兵器のサイズは設定上実在兵器の倍近くあり、実在兵器も登場するがあまり目立たないものとなっている。84年版『ゴジラ』では、対艦ミサイルの直撃でもゴジラにダメージすら与えられない。84年版ではハイパワーレーザー車の操縦席がフロントガラス越しに映るカットがあるが、メーサー車のコクピット内の描写がされたのは『ゴジラvsデストロイア』が初めて。 vsシリーズで特徴的な架空兵器としては、スーパーXシリーズがある。

ゴジラvsビオランテ』では、大森一樹監督の発案で、早期ガン発見段階を元にしたゴジラ警戒態勢が設定されている。

ゴジラ警戒態勢
第一種警戒態勢:G(ゴジラ)の活動が物理的以外の科学、地質、気象、精神などいかなる点でも1つ確認された場合。
第二種警戒態勢:Gの活動が声、動きなど物理的に確認された場合。
第三種警戒態勢:Gが出現した場合。
第四種警戒態勢:Gが日本の特定地域への上陸することが確実とされた場合。

Gフォース 編集

英語表記はG-Force。『ゴジラvsメカゴジラ』『ゴジラvsスペースゴジラ』『ゴジラvsデストロイア』に登場する、国連G対策センターに所属するゴジラ迎撃専門の軍事組織。世界中から若く有能な人物を集めて組織された、ゴジラ抹殺を最大の目的とする精鋭部隊である。

司令部は上部組織であるG対策センター同様に茨城県つくば市にあり、本部を茨城県筑波山の麓に置いている。なお、外観の映像は実在するつくば文化会館アルス並びに、日本工学院八王子専門学校・研究棟が使用されている。

自衛隊出身の司令官・麻生孝昭大佐(演:中尾彬)以下、隊長・佐々木拓也大尉(演:原田大二郎)の元、精鋭の兵士達で構成されており、自衛隊から出向、志願している人間が多い。しかし、黒木翔特佐(演:『ゴジラvsビオランテ』では高嶋政伸、『ゴジラvsデストロイア』では高嶋政宏)は自衛隊に残っている。三枝未希も『ゴジラvsメカゴジラ』以降Gフォースに出向していた。

使用兵器
Gフォースの主要装備はガルーダメカゴジラ(これらは『ゴジラvsメカゴジラ』で使用)、MOGERA(『ゴジラvsスペースゴジラ』で使用)といった超弩級巨大特殊ロボット兵器である。メカゴジラと MOGERA はメカキングギドラのオーバーテクノロジーを応用した機体であり、書籍『ゴジラvsGフォース』(メディアワークスISBN 4-07-302698-4)において、アメリカがメカゴジラ、ロシアが MOGERA をそれぞれ建造した可能性が指摘されている。また、自衛隊から臨時参加する部隊(メーサー戦車など)やGフォースに参加、協力する国家から提供された戦闘機などの兵器もある。
劇中での活躍
デビュー戦『ゴジラvsメカゴジラ』では一度はゴジラを活動停止に追い込む華々しい戦果を挙げたが、『ゴジラvsスペースゴジラ』ではスペースゴジラ撃破が優先されて肝心のゴジラとはまともに戦えず、最終登場作『ゴジラvsデストロイア』では、Gフォースの装備ではゴジラの核爆発を誘発する危険性があったため満足な迎撃もできないまま自衛隊に対ゴジラ防衛の全てをゆだねる結果になっており、デストロイアにとどめを刺したのも結局は自衛隊となった。
福岡の戦闘で MOGERA が失われた後に組織がある程度縮小されたらしく、翌年のゴジラ暴走という事態に対しては実質自衛隊に一任している。また、対G用海底軍艦建造計画も存在するも、縮小の際に白紙に戻された模様テンプレート:要出典
国連G対策センター
Gフォースを管轄する国際連合の架空の機関である。度重なるゴジラ被害を受けて国連が筑波に設置したもので、ゴジラに対する対策や対応を全て担っている。なお、『ゴジラvsビオランテ』に登場する日本政府のゴジラに対する警戒態勢レベルはそのまま引き継いでいるようである。

CCI(危機管理情報局) 編集

ゴジラ2000 ミレニアム』に登場する、内閣府内閣官房安全保障室直属の組織。 1998年に設立。迅速で、独自の決裁権の行使が有り、日本国の内外で発生する、様々な危機(戦争大規模災害テロから、エネルギー問題まで)に対応する。 本部は東京都霞が関の官庁街にある。 尚、CCIとは、<CRISIS CONTROL INTELLIGENCE>の略。

CCI ゴジラ警戒体制
レベル1:ゴジラの確認。Gセンサーがゴジラを捕捉。
レベル2:ゴジラの目視、目撃。
レベル3:ゴジラの日本本土への上陸。

Gグラスパー 編集

ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』に登場する、日本独自のゴジラ対策部門。G-GRASPERの「grasp(グラスプ)」は「捕捉」を意味する。

この作品の劇中世界では1954年のゴジラ初襲来が原因で大阪に遷都しており、これに伴い「大阪府→大阪都」「東京都→東京府」になっている。1996年の首都・大阪への襲撃により、防衛庁内に特別ゴジラ対策本部(通称『特G対』)が組織された。対ゴジラ専門部隊の Gグラスパー (G-GRASPER) は、隊長の辻森桐子(演:田中美里)3等特佐以下、各自衛隊から志願、選抜された5名という少数精鋭で、万能戦闘機グリフォンや、対Gマイクロブラックホール砲「ディメンション・タイド」を開発してゴジラの捜索、情報収集、侵攻阻止、撃退を実施する。

本部は東京府湾岸部にある陸上自衛隊芝浦分屯地の施設の地下にある。

防衛軍 編集

第6作『怪獣総進撃』、第25作『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』に登場。ここでは『大怪獣総攻撃』の防衛軍について述べる。

自衛隊との相違点
劇中の日本にも現実世界と同様に平和憲法があり、日本とアメリカの間に日米安全保障条約ならぬ日米平和条約が結ばれており、さらに、出動するには閣議を開かなければならない。これらのことより、防衛軍は自衛隊とほぼ同じ位置づけのようである。
ただし、現実世界では日本の戦闘機は配備されていない厚木基地から防衛空軍の戦闘機が出撃したり、准将という自衛隊には相当する階級の無い階級が使用されているように現実とは多少異なる。また、極力自衛隊の兵器を使用せず架空の兵器を登場させている。ただし、メーサーのようなオーバーテクノロジーを用いたものではなく、現実世界と同レベルの技術に基くものとなっている。
構成
陸海空の三部隊に分かれており、陸上部隊の防衛陸軍、海上部隊の防衛海軍、航空部隊の防衛空軍からなる。防衛空軍は厚木にF-7Jの基地がある。
各軍の装備
防衛陸軍は推進式削岩弾D-03とその発射機大鵬が主装備である。それ以外の戦闘車両は現実の陸上自衛隊同様に、90式戦車82式指揮通信車等も有している。防衛海軍は巡洋艦DDH-147あいづ」「DDH-148あこう」、特殊潜航艇「さつま」を劇中で使用している。防衛空軍は戦闘爆撃機F-7Jを使用し、他の戦闘機は登場しない。
対ゴジラ戦
世界最高水準の装備を保有していると推定される防衛軍だがゴジラには全く歯が立たなかった。当初は空軍の三雲中将がゴジラ要撃司令官に任命され、指揮を執っていたが、防衛軍の先陣を切ってゴジラに誘導弾攻撃を加えるたF-7J編隊が全滅した後、三雲中将がパニック状態に陥ったため、実質的な指揮官は海軍の立花准将に移り、巡洋艦「あいづ」に座乗し前線で陣頭指揮を執ることとなった。横浜を首都防衛ラインと決め、モスラやキングギドラと共闘しようとしたが、主力兵器D-03弾がゴジラに全く効かず陸上部隊が壊滅率90%以上という破滅的状況になったばかりか、横浜港に待機していた「あこう」がゴジラの熱線の直撃を受け爆破される。その巻き添えを受け「あいづ」も被弾する。その後立花准将自ら「さつま」でゴジラの体内に突入するという特攻まがいの攻撃を行い辛勝した。

特生自衛隊 編集

ゴジラ×メカゴジラ』および続編『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』で登場する、自衛隊の中でも対特殊生物戦闘専門の部隊として陸海空三軍とならぶ第四の部隊。「特生」とは「対物」の略称。英文略記号は「JXSDF (Japan Counter-Xenomorph Self Defence Force)」。1966年陸上自衛隊に66式メーサー殺獣光線車が配備され、ガイラ戦に投入された際、その高性能が専守防衛を超えているとの懸念が広がったため、メーサー殺獣光線車を運用する専門の部隊として結成された。このため特生自衛隊の有する戦力は、通常の防衛出動(軍事攻撃に対する戦闘)には使用できない事になっている。

当初は司令部拠点を千葉県にある習志野駐屯地に置いていたが、3式機龍 (Type-3 Multi Purpose Fighting System) 完成後は東京都郊外の八王子駐屯地(劇中設定で、防衛庁技術研究所を特生自衛隊に移管)に司令部を移転した。

特生自衛隊として備えている装備はメーサー殺獣光線車(第1メーサー群・第1~第4メーサー隊を構成)、73式小型車および3式機龍(第1機龍隊、専用輸送機「しらさぎ」も含む)のみ。自衛隊という名称によるリアリティとフィクション性をうまく組み合わせた組織といえる。

地球防衛軍 編集

ゴジラ FINAL WARS‎』に登場(英語名:EDF)。

近未来「20XX年」、世界中で核実験や戦争が頻発した事により、眠っていた多くの怪獣が目を覚まし世界各地に出現した。これに対抗するため国際連合により創設されたものが、この地球防衛軍である。彼らは空中戦艦や戦闘機隊、戦車部隊などの強力かつ最新鋭の装置や軍備を持ち、これらで怪獣による被害に対処する。組織としては、国境・民族の枠を越え、世界中に支部を持っており、本部は東京に置かれている。また、この中には「M機関」(後述)という特殊な部隊も存在する。

M機関
地球防衛軍設立直後に世界中で発見された、通常の人類より優れた身体能力を持った人間(通称ミュータント)によって構成されているエリート部隊である。兵士の正式な人数は不明。彼らは通常の防衛軍隊員とは違い、下記の兵器の操縦・運用はもちろん、人知を超えた高い身体能力・格闘能力を持ち、メーサー銃やロケットランチャー等の武器を自在に駆使し、生身で怪獣とも戦う、まさに戦闘のエキスパートであるといえる。外見上の違いでは、通常勤務時用の軍服も存在するが、大抵常時それらを着用しているのは士官のみで、一般のミュータント兵は男女共々、常に上下黒のつなぎのジャンプスーツ、同じく黒のグローブ、ブーツ、そして胸や背中、手足に透明のプロテクターのあるバトルスーツ(戦闘服)を着用している点である。なお、地球を侵略しにやって来たX星人とは、体を構成している「M塩基」なるものが同じであり、その為、X星人によって大半の兵士が操られてしまった。また、X星人とミュータントを掛け合わせた者は、非常に希少であり、かつ最強の存在として「カイザー」と呼ばれている。劇中では主人公の尾崎隊員と、X星人の統制官が「カイザー」であるとの事。
装備

詳細は東宝特撮映画の登場兵器を参照

空中戦艦
地球防衛軍の主力兵器であり、ミサイルやメーサー等数多くの武器を装備している。一国に一隻配備されているが、下記のもの以外にも、世界各地で運用されていると思われる。
戦闘機
戦車
メーサー殺獣光線車

関連項目 編集

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